ジブリ映画の音読の何がいいのか?

レッスンでは、「ジブリ映画の音読」をやっています。これが、意外というべきか、物凄くおもしろがってもらえてます。実際、効果もそこそこあります。

狙いは、アシタカとかカオナシとかの台詞を覚えることではありません(カオナシは「あ」しか言わないか笑)。日常会話に近い英文を音読し、「人に伝わりやすい読み方のコツ」を掴むことです。

書かれた文章と、実際にネイティブが喋る文章には、ギャップがありますよね。僕は昔そのギャップにえらく苦労しました。たとえば、”it”の”t”はほとんど聞こえない、とか。”not at all”が「ノダド―」みたいに聞こえる、とか。そして英語をそんな風に言えたほうが、実際に伝わりやすいですし、自分が言えると聞き取れるようになります。

意味をすでに知っているジブリ映画のセリフで音読をやると、知っている「あのキャラ」になりきろうとするので、みなさん結構一生懸命やるんですよ。ここがポイント!

僕も準備のために読めるようにしておくんですけど、これがかなり面白い。「あの子を解き放て!”You must set her free!”」なんかサ―ッと言えると「おお、すげえ俺」って酔うことができます笑。ええねん、誰も聞いてないし。

スタジオジブリ作品のBlu-rayの英語スクリプトは、かなり自然に翻訳されていて優秀です。ガチのファンタジーやSFの映画だと「そなたにつるぎを授けるぞよ」「ハイパードライブをチューンアップして光速で飛行だ」みたいな硬い表現が山ほど出てきます。けど、ジブリだとことばも幅広い層に理解されるように作られています。

これまでだと、「もののけ姫」「風立ちぬ」「千と千尋の神隠し」をレッスンで使いました。どういうわけか「もののけ姫」の「食べちゃダメ”No, you may not (eat).”」は多くの人に人気のあるシーンなので、採用しました。

今年は英語の仕事で沢山の人に声をかけてもらい、お話することができ、「とてもありがたかったな」と思える一年となりました。みなさま、良いお年をお迎えくださいませ!

「良いお年を」は、英語では”Have a happy new year!”と言うようです。日本語と同じ。先日、英国人の友人が言ってました。