船は彼女、彼女は船

出航時の、タイタニック号の船長と船員。皮肉にも、のちにbottom of seaにtakeすることになる。

久しぶりに「タイタニック」を観たのです。1997年の作品で、初めて観たのは高校生のときでした。野郎4人組で劇場に行き、周りはカップルばかりで気まずかったのを覚えています。

さて、この豪華客船「タイタニック号」の出航時に、船長のおじさんがこんなふうに言っていました。

Take her to sea, Mr. Murdoch.  (字幕 : いよいよ外洋だ)

文章通りに訳すと、「彼女を海へ連れて行こう、マードックさん」です。herって誰だよ。船長のガールフレンド?違います。タイタニック号のことです。

英語では船や車のことを指す代名詞としてsheやherを使うんです。映画「スター・ウォーズ」ではミレニアム・ファルコン号のことをしょっちょうsheと呼んでいます。映画「アポロ13」では、月着陸船のことを指してこのようなセリフがありました。

She sure was a good ship. (字幕 : いい船だった)

なぜ乗り物が「彼女」なのか?実は明確な学説はないようです。むかしは船をおっさんが操っていたから、そのパートナーとして「彼女」と呼ぶようになった、という話もあるみたいです。

洋画を日本語字幕や吹き替えで観ると、あまり気づくことのない表現かもしれませんが、一般的に使われています。ハン・ソロだけが偏った愛着で自機のことを「オレの彼女」って言っているわけではないんですよ(笑)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA