いじめっ子をやっちまいな! 映画「ベスト・キッド」(2010年)

映画「ベスト・キッド」のリメイクを観た。いじめられっ子が拳法を修行し、いじめっ子に正々堂々と勝負を挑むお話だ。

僕は1984年版のオリジナルがもともと好きで、子供の頃にTVで何度も観た。日系の怪しげなおじさん「ミヤギさん」が、少年に空手を教えていた。リメイク版の舞台は中国で、師匠はジャッキー・チェン。教えるのはカンフー。

「なんか違うんだよな」と違和感をもったけど、少年が努力して強くなっていく姿を観るのは気持ちいい。ちゃんと試合で勝負を挑むんだもんな。いい話にならないわけがない。

今回、図らずも感情を強く揺さぶられた。それは、主人公がいじめられるシーンを観たときだ。拳法をやってて「調子に乗っている」ガキどもに囲まれ、ボコボコにされるのである。

そのとき、僕自身が小学生の時に、拳法をやってる同級生にどつかれ、口の中を切ったことを思い出した。その記憶が出てきた途端、映画のなかのいじめっ子どもに憎悪の気持ちが湧いてきた(映画なのに)。

力でもって自分より弱い人間にマウンティングするのって、ほんまにあかんことやんね。残念なことに、大人にもそういうのはわりと沢山おるんですよ。物理的なパワーでなくても、社会的な立ち位置とか、数を頼んで弱い人間を痛めつけたりするヤツが。パワハラとか、よく聞くやんね。

そういう人間って、結局の所、弱いからそんなことをするんだろう。おとなになってそういうことが分かってきた。

こんな具合に、一通りムカついたあとで、少年が勝利する姿を見て心の中で盛大に拍手を送ったのであった。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA