「ラジオ番組をつくる」とあちこちで言っていて、いよいよ後戻りが出来なくなってきた(やめるつもりはないけど)。それで、「どうしたらおもしろく喋れるかなあ」なんてことを日常的に考えている。
村上春樹さんは野球を観戦していて突然「小説を書こう」と思い立ったそうだが、僕の場合は突然「ラジオ番組をつくる」と思い立ったわけではなく、ちゃんと経緯のようなものがある。
ゲーム会社を辞めたのとコロナ禍が来たタイミングが偶然重なり、オンラインでなおかつ喋ることが中心の仕事をやるようになった。コドモと大人向けに英語のレッスンをやり、アートをやる場を作り、年中留学プログラムを盛り上げてきた。喋らない日はないのである。
もともと喋るのはそんなに得意ではなかったんだけど、長くやっていると、自分のスタイルみたいなものが出来上がってくる。それに、「あれは神回だったな」と後で思えるような、すごく面白い喋りができることも出てくる。
こんな風にこれまでのことをなんとなく振り返ってみると、押さえておくとよさそうなことが見えてきた気がするのだ。それをちょっと書き出してみる。
①関西弁で喋ること
僕は神戸出身なので、ネイティブランゲージは関西弁だ。関東に住んでてもそもそも関西弁しか話さない人間なのだけど、敢えて「遠慮せず関西弁を話す」ことを意識すると、だいぶリラックスできる。リラックスは面白い喋りをやるための大前提だから。
②自分がおもしろいと思う喋りを何度も聴く
「よゐこのマイクラでサバイバル生活」という、ゲーム実況のYouTube動画がある。お笑い芸人の2人が、ゲームをプレイしながらゆるいトークをやるというものだ(ちなみに彼らも関西弁を喋る)。敢えて狙ってやっているんだろうけど、独特のゆるさが楽しい。
これを何十回も観たことにより、自分にとっておもしろいと感じるテンポとか言い回しが刷り込まれた。僕は有野さんでも濱口さんでもないので完全にコピーはできないけど、自分なりに再現するきっかけにはなっているんじゃないかなあと思う。
③文章を書く
僕はノートやBLOGという形で習慣的に文章を書いている。これによって自分が考えていることや感じていることを一度ことばに出来ているので、話すときになるとポンと出てくるのだ。また、書くことは言葉を選ぶ訓練も兼ねているから、語彙力も鍛えられる。(いざ喋るとなったときに出てくる言葉が「ドーン!」「バーン!」「やばい」ばかりだなんて情けないじゃないか)。
あとは実践を繰り返し、失敗も成功も体験していくだけ。明日、「夜から映画ラジオ」の番組収録をやるので、それがラジオ番組としての第1号になるんじゃないかな。(ぜひ聞いてやってください!)