救われる映画「シン・エヴァンゲリオン劇場版:ll」

地元の田舎シネマで、昨日公開された「シン・エヴァンゲリオン劇場版」を観てきた。2007年に始まった「新劇場版」シリーズ、これまでに公開された4つともすべて、初日に観に行っている。

観終わった直後の感覚をことばにすると、「凄いものを観た」だ。たまにあるんだよ。映画の内容はわけがわからないけど、うまく説明できない何か強烈な体験をした気持ちになるときが。

例を挙げるならば、「インターステラー」とか「テネット」、それから「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」もそうだったな。いずれの映画も、「言葉にできない」が感想。

「エヴァ」は、人の内面をえぐり出そうとする暗い展開が特徴のひとつだ。だが実を言うと、僕はそういうところはあまり好きではない。あくまで好きなのは、世界観と映像だった。

ところが今回は、暗い展開で終わるのではなく、驚いたことに観ている僕がとても救われる内容だった。とくに親子関係にカタをつける描写や、「親も不完全だよね」というメッセージに、こころを動かされた。

もちろん、映像表現もすごく良かったよ。僕の大好物の正体不明の敵も出てきたし、物理の法則を無視したようなわけのわからない現象も。観てるだけでシビれるシーンがたくさん。

エヴァンゲリオンを観ていて、涙が出るとは思わなかった。前に進もう、って希望を持てるような爽やかな気持ちになる映画だった。

「シン・〜」を観終えてからずっと、「新劇場版:破」のラストで流れた「翼をください」を繰り返し聴いている。画面で起こっている破壊的な描写とはかけ離れた凄くちぐはぐな歌なのに、強烈に感情に訴えかけてくるシーンだった。すごかったなあ。

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