グッドバイ単語カード

外国語の勉強をするのに、単語カードを使ったことがありますか?リングに小さな紙のカードがくっついていて、片側に日本語、もう片側に英語(とか他の外国語)を書いたやつです。

今までに経験した学習の方法のなかで、もっとも自分に馴染まなかったのが、この単語カードでした。単語と意味だけが載っているドリルみたいなのも同様です。

学生時代、赤ペンの文字を赤いセロファンみたいなので隠したり(懐かしい)、カードをめくりまくったりしても、覚えられなかったのでした。しまいには「俺アホなんとちゃうか」と軽く落ち込む始末でした。

今振り返ると、外国語の単語を覚えるのには、単語カードよりも効率の良い覚え方があったなと思います。文章でまるごと覚える、という方法です。

「何言うとるんや、単語よりも文章の方が長いヤンケー!」いう人がいるかも知れません。ではどうして文章で覚えるのがいいのか?そのほうが印象に残りやすいからです。

たとえば、define(定義する)という単語を、僕は映画で覚えました。「マトリックス」というSF映画です(20年前だ…)。現実だと思いこんでいた実は世界がバーチャルリアリティだったと知り、驚愕するキアヌ・リーブス。信じられないと言う彼に、おっさんがドヤ顔で尋ねます。

▼モーフィアス(おっさん)
What is “real” ? How do you define “real” ?
(「現実」とは何だ?「現実」をどう定義するんだ?)

▼キアヌ「ガーン」

実は映画のセリフ本を読んだんですが、少なくともカードを何度もめくったりはしませんでした。かわいそうなキアヌ・リーブスに同調し、言われたセリフが記憶に残ったんでしょう。

「誰が」「どういうシーン(文脈)で」という情報があるのが、キーであるようです。ノリとしては、「北斗の拳」のケンシロウのセリフを努力しなくても勝手に覚えてた、みたいな。

そのような経験があり、大人になってからは「単語だけ」という勉強はしていません。気になった単語は訳を見て意味を確認し、何度か文章を音読しています。そのへんの努力は必要ですが、わりとちゃんと記憶に定着しています。

たとえ短くても、ストーリーのある素材を使うのが効果的です。「英語やりなおしたいなー」という方には、中学向けのNHKラジオ講座は結構いいですよ。たまに進研ゼミの販促漫画のようなお話があって、面白いです。

僕のレッスンでは、有名な映画のセリフを紹介していますよ(宣伝だ)。