主題歌を合唱したよ「ドラえもん のび太の宇宙小戦争」

去年、僕が仲間とやっている合唱団で、混声4部合唱でアカペラ(伴奏なし)という、難度の高い歌にチャレンジした。

「少年期」という、映画「ドラえもん のび太の宇宙小戦争」の主題歌。武田鉄矢さんが歌った。とても寂しげで、切ない雰囲気のメロディーが特徴だ。

映画は、実は僕が4歳のころに劇場で観たのだけれども、驚いたことに「少年期」のメロディーを覚えていた。「少年期を歌いたい」と言い出した合唱団の仲間に尋ねてみると、彼女も劇場で映画を観て強烈にメロディーを覚えていたとか。

合唱での練習をきっかけに、久しぶりにDVDで「のび太の宇宙小戦争」を観た。地球に逃亡してきた小さな異星人の祖国を、のび太一行が悪いやつから救うという話だ(よくある)。

観ながら、「妙に話の展開が早いな」「こんなの本当なら流血沙汰だろ」「こどもが出来るわけない」などと粗を見つけて突っ込んでいた。やれやれ、くだらない大人になったものだ。

それでも、一生懸命に誰かを助けようとするのび太たちの姿に感動した。いたるところで流れる「少年期」のメロディーが、彼らの勇気と思いやりの尊さを際立たせるのだ。

映画を作った人はきっとそれをわかっていて、勇壮な音楽でなく、わざと寂しげな「少年期」を選んだんだろう。

数ヶ月の練習を経て、去年の年末に僕たちは「少年期」を人前で歌った。僕たちにしてはよく頑張ったし、うまくいった。歌では繰り返し「ああ 僕はどうして大人になるんだろう」と言っている。

大人になって身につけてしまった、夢から離れた現実的思考。そういうのを一瞬忘れて、4歳の自分が覚えていた歌をうたえたのが、とても嬉しかった。

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