アイ アム ザ バットマン

ハロウィンのときに、映画のキャラに仮装したという、レッスンの生徒さんが質問してきました。「ブラック・スワンになったのよ!って言いたいんだけど、”I became Black Swan.” でいいの?」と。

へえ、ナタリー・ポートマンの「ブラック・スワン」ね。かなり攻めたメイクにチャレンジなさったのですね。さすがハロウィン。

…などというしょうもない僕の感想は置いておいて、この場合は”the”をつけて 
 
 
“I became the Black Swan. “
 
 
です。映画「ブラック・スワン」の中に登場するバレエの「白鳥の湖」の役、「黒鳥」ですね。

冠詞の”the”を使うケースっていろいろあるのですが、「一般常識的に世界に一つしかあらへんモン」にはtheがつきます。the sun(太陽)とか、the moon(月)とか。社長はthe presidentって言いますが、ある組織に1人しかいない、っていうニュアンスでそう言います。

「黒鳥」のようなキャラクターだと、1人しかおらへんやろ!ということで、”the”がつくというわけです。そういえば、キャラに”the”がつく台詞ってあったような気がするな。

記憶を探ってみたら、ありました。バットマン映画の「ダークナイト」で、ある人物が「私がバットマンだ」というシーンがあります。この台詞が、”I am the Batman.” でした。

冠詞(a,an,the)に馴染みのうすい日本語が母語の人の中には、「theの使い方?ナンノコッチャ」という人も少なくないと思います。今回ご紹介したケースは、「世界に一つだけのthe」(SMAPかよ)と覚えると便利かな!