スタンダードってどこだ

「BBCグローバルニュース」は世界の各地域から報道される。

先日から、いろんな地域の人が話す英語を聴く機会が増えている。イタリアの人や、ラオスの人や、メキシコ出身で米国に住んでいる人。こんな具合に、いろいろ。

それぞれのひとが話す英語には、クセがある。言い換えれば、その人の母語の影響を受けた、訛りだ。彼らはそんなのをちっとも気にせずに、英語を話しているように見えた。

「なんかこの感覚、知ってるな」と感じてたんだけど、BBCのラジオ放送がまさにそれだと思った。世界のいろんな地域の人からのリポートは、場所によってはけっこう癖がある。スペイン語っぽい英語が話されるときなんか、特に多い。

それでも堂々と報道している。「私が話しているのは英語でしょ。なにか文句がお有りですか。」というくらいの姿勢だ。

僕は定期的に英国人のお友達と話すのだけど、彼はもちろん英国訛りの英語を喋る。はじめは、「自分が知っている英語とえらく違うな」などと感じたものだが、じきに慣れた。

英国英語に慣れたら、ちょっとした疑問が出てきたのだ。自分が親しんでいた英語って、スタンダードだったの?それってアメリカ英語?話すなら別にアメリカ英語っぽくなくてもいいやんね。

(ちなみに、英国のひとは、わりと激しく自分たちがスタンダードだと考えている風な印象を受けた)

そんな風に考えるようになってからは、あんまりどう聴こえるかを気にしながら英語を使わなくなったように思う。

今や英語なんてどこでも話されているんだから、「ネイティブっぽさ」というものは、どこの地域のことを言っているのかで変わってくるのではないだろうか。

文章のルールが理解できていて、相手にわかりやすい英語を使うことができれば、それでいいんじゃないか。そしてやっぱり、この間も書いたけど、言いたいことが自分らしく言えるってことが、肝心じゃないかな。

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