僕は大人のひとを相手に英語のレッスンを提供するのを仕事にしているのだけど、気をつけていることがある。それは、「文法用語を連発しない」ことだ。
生徒さんって、そもそも英語が苦手だとか、どうにかしたいっていう気持ちを持って、いくらか勇気を出してレッスンに申し込んで来てくれてるのね。
そのような方たちに、わからない可能性の高いことばを使って説明をしたら「オエッ」となる確率は高いやんね。あるいは、がっかりさせるかもしれない。
難しいことほど、簡単で噛み砕いたことばで説明したほうがいい、と僕は思っている。それは英語のレッスンに限らず。
そもそも、人に何かを教えたかったり、分かってもらいたければ、「どういう言い方だと理解をしてもらえそうか」を推し量る必要がある。
そこを無視すると、こちらが「こんなことも知らないのか」という態度をとっているように見られてしまうことになるんじゃないかな。たとえ、そうするつもりはなくても。僕は自分の知性を見せつけたいわけじゃないから(別に知性的でもないからさ)、そのような結果は誰も幸せにならない。
専門用語や、いきなり出てくるカタカナ言葉、自分にしかわからない表現を避けたほうがいいと思うのは、そういうわけです。
「ほぼ日イトイ新聞」の糸井重里さんの文章は、このようなことに意図的に配慮をしてくれていて、とても好きなんだよな。いいですよ、ほぼ日イトイ新聞。